私達が葬儀のお仕事に携わらせていただいて
30年以上が経ちますが、大手葬儀社での
経験を経て平成19年4月1日にトワ家族葬ホール
岩国がオープンしました。
昔と今とで、肌で感じる変化が三つあります。
一つは、葬儀の規模が年々小さくなって
きています。
その喪家の葬儀の規模が計れるのは、
お打ち合わせの時に会葬御礼品のご注文が
いくつ出るかでその規模を計ることが
できます。
昔は最低でも100個、200個は当たり前
でした。社葬になると1,000個、2,000個。
しかし、現在トワでは、多い喪家で50個
くらいです。
要因としては色々ありますが、昔はご近所の
方が帳場のお手伝いをするのが当たり前で、
会社関係の方も、お参りするのが当たり前
という時代でした。
しかし、今では、家族、近親者を中心とした
葬儀が主流になっています。
何故?要因はいくつもありますが、
日本は戦争に負けても、ご近所助け合いの
精神で復興してきました。
そんな文化、風習が薄れてきています。
しかし反面、「お世話になったら、
返さなくてはいけない」
というのも真面目な日本人の文化風習です。
ご近所にお世話になったら、立場が反対に
なった時にお手伝いをしなくてはいけません!
自分が目の黒いうちは出来るけど、その責任を
遠くにいる子供たちにさせるのは大変なので、
ご近所にお世話にならずに葬儀を執り行う。
もっと奥の深い要因は沢山ありますが、
書ききれないのでこれくらいにして
おきます。
二つ目は、亡くなられる方の年齢が高く
なってきました。
現在日本人の平均寿命は男女ともに80歳を
超えました。
今では、90、100歳は当たり前の時代に
なりました。大変すばらしい事です。
三つ目は、「死」に対する考え方が変わって
きました。
昔は、目の前に死にそうなおじいちゃん、
おばあちゃんが居ても、決して「葬式」とか
「死」とか言ってはいけない暗黙の決まりが
あったように思います。
「縁起でもない」最近はあまり聞かなく
なりましたが、昔は毎日のように耳にする
言葉でした。
今では、「死」とは決して不謹慎な事では
なく、万人に訪れる当たり前で自然な事!
そんな考え方になってきているのでは
ないでしょうか?
私達は、時代の変化に対応しながら、
しかし、儀礼文化はしっかりと継承し、
一番良いカタチの葬儀を目指していきます。
感謝。