大正時代(たいしょうじだい)は、1912年から
1926年までの日本の時代で、天皇・大正天皇の
在位期間にあたります。この時期は、日本が
近代国家として成熟しつつあり、社会的、文化的、
政治的に大きな変化が見られた時代です。
1. 政治の面
• 大正デモクラシー:自由や民主主義の精神が
広がり、普通選挙の要求や、議会制民主主義を
求める声が高まりました。政党政治が進み、
民本主義(国民が主体となる政治の理念)が
広まりました。
• 普通選挙法(1925年):25歳以上の男子に
選挙権が認められるようになり、民主主義への
大きな一歩となりました。
2. 経済と社会
• 工業の発展:第一次世界大戦(1914年–1918年)
中に、日本は欧米諸国への輸出を増やし、産業が
発展しました。
• 都市化の進展:都市への人口集中が進み、
工業化による生活様式の変化が見られました。
これにより、都市での労働者や中産階級が増加し、
洋風の文化やファッションも普及しました。
3. 文化の面
• モダニズムの流行:文学、音楽、美術、
演劇などで、新しい表現やスタイルが盛んに
追求されました。特にモボ(モダンボーイ)
やモガ(モダンガール)と呼ばれる新しい
ファッションやライフスタイルが注目され
ました。
• 西洋文化の影響:洋装や洋食が一般に普及し、
カフェやダンスホールといった西洋風の
娯楽施設が流行しました。
4. 国際関係
• 日本は国際連盟に加盟し、外交面でも積極的に
関与しました。しかし、その一方でアジア
諸国への影響力を強める動きも見られました。
大正時代は短い期間でしたが、日本の近代化と
西洋文化の融合が進んだ重要な時期でした。
感謝。