葬儀という儀式は、ただ形式をなぞるだけの
ものではありません。
ご遺族の想い、参列者のまなざし、静かに流れる
音楽、それを支えるスタッフの所作や心配り——
そのすべてが一つになった時、ようやく“本当の
意味”でのお別れの場が完成します。
私達はこれまでに5,000名以上の方をお見送りして
きました。
けれど、心の底から「完璧だった」と思えた
葬儀は、実のところ、片手で数えるほどしか
ありません。
それは他が悪かったという意味ではありません。
すべての葬儀に、遺された人の想いと、送り出す
覚悟が込められています。
ただ、**「すべてが噛み合った瞬間」**という
のは、本当に奇跡のようなものなのです。
天気、空気、表情、間合い、そして沈黙までもが
調和して、その場にいた全員が一つの心で見送る
ことができた——
そんな奇跡のような葬儀に出会った時、私達は
こう思います。
「また、あの完璧に出会いたい」と。
だからこそ、毎回の葬儀に真剣に向き合い、
一つ一つの所作や選曲、タイミングに気を配り、
スタッフ全員と心を揃えて取り組んでいます。
完璧を知っているから、完璧を求めてしまう。
でもその追求こそが、葬儀の質を少しずつ、
でも確実に高めてくれるのです。
次に訪れる「完璧」のために——
今日も、私達は努力を重ねています。

感謝。