家に仏壇がある――
かつては当たり前の光景でしたが、最近では
「仏壇を置かない家」も増えています。
そもそも、仏壇とは何のためにあるのでしょうか?
ただの飾りではなく、ただの供養の場所でもない。
今日は改めて、「仏壇の意味」について考えて
みましょう。
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ご先祖との“つながり”を感じる場所
仏壇は、ご先祖や亡き人々と日々つながる“
心の場所”です。
そこに手を合わせるたびに、「見守ってくれて
ありがとう」
「今日も一日が無事に終わったよ」と、静かに
語りかけることができます。
声に出さずとも、心を向けるだけで――
仏壇は“故人と話せる場所”になります。
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家の中の「お寺」
よく「仏壇は家の中のお寺」とも言われます。
それはつまり、日々の暮らしの中で仏様を身近に
感じ、「感謝」「祈り」「反省」「報告」をする
場でもあるということ。
忙しい日々の中で、手を合わせる時間はほんの
数十秒かもしれません。
けれどそのわずかな時間が、自分の心を整え、
目に見えない存在とのつながりを感じさせて
くれるのです。
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仏壇は「形式」ではなく「心」
大きな仏壇がなくても、棚の上に小さな写真と
花を飾るだけでもいいのです。
大切なのは、“心を向ける場所があること”。
豪華な仏壇より、日々手を合わせる習慣のほうが、
よほど意味のある供養になるかもしれません。
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最後に
仏壇とは、過去を忘れず、今を大切に生き、
未来へとつなぐ「心の拠り所」です。
亡き人との絆は、見えなくなっても、消えること
はありません。
それを確かめる場所――
それが、仏壇の本当の役割なのだと思います。

感謝。