「忌明け」とは、亡くなった方を偲び、一定の
期間を喪に服す風習の区切りのことです。この
期間が明けることで、日常生活に戻る節目とも
なり、古くから大切にされてきました。
忌明けの期間とは?
仏教では、一般的に「四十九日(しじゅうく
にち)」が忌明けとされています。亡くなられた
日を含めて数えて49日目に「忌明け法要
(満中陰法要)」を行い、この日をもって喪に
服する期間が終了すると考えられています。
これは、故人の魂が49日間の旅を経て次の
世界へ向かうという教えに基づくものであり、
この節目をもって、残された家族も少しずつ
日常を取り戻していくとされています。
神道やキリスト教では?
神道では「五十日祭(いそかさい)」が忌明けに
あたります。亡くなった日を1日目として50日目に
行われる儀式で、こちらも日常生活に戻る節目と
されています。
キリスト教には「忌明け」という考え方自体は
ありませんが、葬儀後1ヶ月~数ヶ月後に「記念
ミサ」や「追悼礼拝」を行うことがあります。
忌明け後にできること
• 香典返し(即日で返す地域もありますが、
忌明けに合わせて返すのが主流)
• 挨拶状の送付(「忌明けのご挨拶」として)
• 社会的な行事への参加
• 明るい色の服を着る
忌明けは“悲しみを乗り越える区切り”という
意味合いもあり、故人への感謝の気持ちと共に、
遺された人たちが新たな一歩を踏み出す大切な
節目でもあります。

感謝。