「もったいないから」「電気代が心配で」「昔は
エアコンなんか無くても平気だった」
そう言って、エアコンをつけずに眠り、そのまま
朝を迎えられなかった高齢者が、今年もまた
静かに増えています。
近年、真夏の気温はすでに「命に関わる暑さ」と
言われるほどに上昇しています。熱中症は、
気合いでは防げません。年齢を重ねた体は、
暑さに対する感覚も鈍くなり、自覚がないまま
脱水や熱中症に陥ることが多いのです。
エアコンは贅沢ではありません。命を守るための
“スイッチ”です。
命のスイッチを押さなかった理由が「もったい
ない」なら、それは尊くもあり、しかし今の
時代では命を危険にさらす価値観でもあります。
ご家族が遠方にいても、ご近所や地域で声を
かけ合いましょう。
「エアコン、ちゃんとつけてる?」
そのひと言が、命を救うかもしれません。
私たち葬祭業に携わる者として、こうしたケース
を目にするたび、心が張り裂けそうになります。
防げたかもしれない死を、少しでも減らしたい。
どうか、今年の夏は迷わずに命のスイッチを。
暑い夜こそ、遠慮せずエアコンを使ってください。
それは自分を大切にする、たったひとつの
選択です。

感謝。