私たちサービス業に携わる者が、最初に

教わったことがあります。

それは「政治・宗教・スポーツ（特に野球）の

話はお客様にしないこと」。

理由はとてもシンプルで深いものでした。

人にはそれぞれ、人生を懸けるほど大切に

している信念や立場があります。

長い時間をかけて培ってきた価値観や想いが

あります。

それは、他人が軽々しく口にできるものでは

ありません。

政治も、宗教も、スポーツも、みな人の心の

根っこに近いところにあるものです。

だからこそ、たとえこちらに悪意がなくても、

ひと言で相手を深く傷つけたり、

心を閉ざさせてしまうことがあります。

今週、参議院選挙があります。

世の中がざわざわしていて、テレビや新聞も

街角も選挙一色。

つい話題にしたくなるものですが、私たち

はこの時期こそ一層、お客様と向き合う

姿勢を大切にしようと思います。

私たちの役割は、自分の想いを押し付ける

ことではありません。

お客様が安心して、自分らしくいられる

時間をつくることです。

そのために「語らない」という選択もまた、

大切なサービスのひとつなのです。

今日も、静かに、誠実に、お客様の言葉に

耳を傾けたいと思います。

感謝。