「心頭滅却すれば火もまた涼し」
これは戦国時代、武将に焼かれながらも
動じなかった僧侶の言葉として知られて
います。
無念無想の境地に達すれば、どんな苦痛も気に
ならなくなる、という意味のことわざです。
たしかに、心を整えれば、どんな逆境にも
耐えられる。
その精神力は、今の時代にも通じる大切な
教えです。……ですが!
ここ最近の暑さは、もはや修行どころの話では
ありません。
外に出ればじりじりと焼けるような日差し、
夜になっても下がらない気温、冷房なしでは
命の危険すらあるレベルです。
「心頭滅却」だけではどうにもなりません。
今はしっかり水分を取り、適切に冷房を使い、
無理をせずに過ごすことのほうが大事です。
精神論では乗り切れない暑さの中でも、
誰かのために一生懸命働く人たちがいます。
そんな方々にこそ、無理せず、少しでも涼しく、
健康に過ごしていただきたいと思います。
昔の言葉に敬意を払いつつ、今を生きる私たちは、
ちゃんとエアコンも扇風機も使っていきましょう。
命あっての修行ですから。

感謝。