大切な人に思いを残すための手段として
「遺言書」と「エンディングノート」があります。
どちらも残された家族のためになるものですが、
役割や法的効力には大きな違いがあります。
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1. 遺言書とは
法的効力を持つ文書であり、亡くなった後に
財産の分配や遺産相続の方法を指定するための
ものです。
作成方法や形式は民法で厳格に定められており、
条件を満たさないと無効になる可能性があります。
特徴
• 財産の分け方や相続人の指定ができる
• 公正証書遺言、自筆証書遺言などの方式がある
• 法律で形式や署名押印、日付などが厳格に
決められている
• 相続トラブルを防ぐための強い効力を持つ
注意点
• 書き方や形式を間違えると無効になる
• 法改正により、自筆証書遺言は法務局での
保管制度を利用できるようになった
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2. エンディングノートとは
法的効力はないが、自分の思いや希望を自由に
書き残せるノートです。
財産のことだけでなく、葬儀や医療、家族への
メッセージなど幅広い内容を記録できます。
特徴
• 書き方や形式に決まりがない
• 葬儀の希望、連絡先、保険や口座情報、
パスワードなどをまとめられる
• 家族への感謝や思い出なども自由に残せる
• 生前から更新・修正が簡単
注意点
• 法的効力がないため、財産分与などの正式な
指示はできない
• 紛失や未発見のままになる可能性があるため、
保管場所を伝えておくことが大切
まとめ
• 財産や相続に関することは遺言書でしっかり残す
• 人生の記録や想いはエンディングノートで自由に
書き残す
両方を併用することで、家族が安心してあなたの
意思を引き継ぐことができます。

感謝。