1. 俱会一処の意味
「俱会一処(くえいっしょ)」とは、仏教の
教えのひとつで、“同じ世界でまた会う” という
意味を持つ言葉です。
特に浄土宗や浄土真宗では、亡くなった方と
残された人が、阿弥陀仏の極楽浄土で再び
出会えることを表す大切な表現として使われ
ます。
葬儀や法要で耳にすることが多く、故人との
別れを悲しむ遺族や友人に、「また会える」と
いう希望を与える言葉でもあります。
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2. 仏教経典での由来
「俱会一処」は『阿弥陀経』や『無量寿経』
などに説かれている教えが元になっています。
そこでは、阿弥陀仏の浄土に往生すれば、先に
亡くなった人や縁ある人々と同じ場所で会い、
共に仏の教えを聞くことができるとされて
います。
この教えは、死は永遠の別れではなく、一時の
別れにすぎないという慰めの意味を持って
います。
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3. 葬儀や法要での使われ方
•弔辞や法話の中で、「またあの世でお会い
しましょう」という意味で引用される
•会葬礼状や弔電に記されることもある
•墓石や位牌に刻まれることもあり、残された
家族の願いを表す言葉として使われる
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4. 現代的な受け取り方
現代では宗派を問わず、「大切な人とまた
会える」という願いを込めて受け入れられて
います。
宗教的背景がなくても、「つながりは永遠に
続く」というメッセージとして、心の支えに
なる言葉です。
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5. まとめ
「俱会一処」は、亡くなった方との再会を信じ、
悲しみを和らげてくれる仏教の教えです。
ご葬儀や法要で耳にした際は、その背景に
ある「また会える」という希望を感じて
いただければと思います。

感謝。