ご法話の中で、御住職様がこうお話しされ
ました。
「心臓が止まっても、人の聴覚は生きて
いるのです。通夜と葬儀の間は、故人の悪口を
言わず、感謝の気持ちを語りかけてあげて
ください。きっと届くと思います。」
その言葉が、静かに胸に沁みました。
きっと昨夜は、ご遺族様がそれぞれの想いを
胸に、夜通し語りかけられたことでしょう。
「ありがとう」
「お疲れさま」
「もう少し一緒にいたかった」
そんな言葉の一つ一つが、故人の魂に届いて
いると信じたいです。
大切な人の死を通して、私たちは「仏」を
学びます。
悲しみの中で人と人が再び出会い、夜を徹して
語り合う。
その中に、葬儀という儀式の本当の意味がある
のかもしれません。

感謝。