トワには、接客マニュアルはありません。
スタッフそれぞれが持っている優しさや思いやり
こそが私たちのマニュアルだと思っています。
しかし、一つだけ徹底していることがあります。
それは――
「黒子」に徹することです。
葬儀屋という仕事は、決して目立ってはいけない。
必要以上のことをしゃべってはいけない。
聞かれてもいないことをべらべらと話したり、
故人様の思い出話に首を突っ込むようなことは
絶対に控えています。
もし自分が逆の立場だったら、「昨日今日
出会ったあなたに何がわかるのか」と
思ってしまうからです。
通夜や葬儀の場でも、派手な演出や感情をあおる
ナレーションは一切行いません。
心の中から自然にこみ上げてくるものこそが、
本当の涙であり、本当の想いだと思うからです。
私たちは、経験や知識をひけらかすのではなく、
お客様が必要とされる時にだけ、そっと引き出し
の中からその知識を取り出し、お役に立てるよう
努めています。
お世話をさせていただく中で、「大きなお世話」
になっている接客をたくさん見てきました。
だからこそ、私たちはそうならないように、
細心の注意を払っています。
もしトワにマニュアルがあるとすれば、
それは「そっとさせていただくこと」。
常に逆の立場に立って考え、そっと寄り添う
ことこそが、本当の接客だと信じています。

感謝。