私たちが生きている日々の中で、心が荒れたり、
人間関係に疲れたり、自分の価値を見失い
そうになる瞬間があります。
そんな時、私が必ず思い返すのがマザー・テレサ
の言葉です。
彼女はインドのコルカタで、誰からも見向きも
されない人たちを抱きしめ続けました。
名誉や地位のためではなく、“目の前にいる一人”
を愛するためだけに。
その生き方は、忙しさや競争の中で生きる
私たち現代人に、大切な気づきを運んでくれ
ます。
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■ 1.「大切なのは、どれだけのことをしたか
ではなく、どれだけの愛を込めたかです」
この言葉は、どんな仕事にも、どんな人生にも
通じます。
葬儀の現場で家族と向き合うとき、たとえ短い
時間であっても、たとえ小さな所作であっても、
そこに“心”がこもっているかどうかですべてが
変わります。
料理人が一つのお弁当に心を込めれば、たとえ
安価であっても、お客様に伝わります。
量より質。
規模より心。
数字より想い。
マザー・テレサのこの言葉は、いつの時代も
色あせない真理です。
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■ 2.「愛の反対は憎しみではなく、
無関心です」
人は、誰かに興味を持ってもらえたとき、初めて
心が動きます。
逆に、無視され、存在していないかのように
扱われたとき、人は深い孤独に包まれます。
家族を亡くし、悲しみの中にいる方々に
寄り添うとき、私はいつもこう思います。
**“無関心であってはならない”**と。
声をかける。
立ち止まる。
話を聴く。
寄り添う。
そのすべてが、相手にとっては「忘れられて
いない」という救いになります。
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■ 3.「あなたにできることは小さくても、
愛をもってすれば価値あるものになる」
社会は“大きな成功”を求めます。
売上、成績、地位、役職。
しかしマザー・テレサは、小さな行いの価値を
誰より知っていました。
道端で倒れている人に手を差し伸べる、飢えて
いる子どもに食べ物を分ける、孤独な人に
寄り添う。
一つひとつは小さな行動。
だれでもできる行動。
しかし、心がこもっていればその影響は
計り知れません。
私たちの仕事も同じです。
小さな気遣いの積み重ねが、大きな信頼となって
返ってきます。
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■ 4.私たちも“目の前の一人”を大切に生きる
マザー・テレサは世界中から称賛されましたが、
彼女自身はこう言っています。
「私は成功者ではありません。
ただ、目の前の一人を愛しただけです。」
一人の人に尽くす。
一つの仕事を丁寧に行う。
一つの言葉を大切に伝える。
その積み重ねが、人生を豊かにし、周りの人を
幸せにし、気づけば自分自身の心を救って
くれます。
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■ 終わりに
マザー・テレサが遺した言葉は、華やかさも、
難しさもありません。
とてもシンプルで、とても深く、とても強い
メッセージです。
“愛を込める”
“無関心にならない”
“目の前の一人を大切に”
この3つを胸に刻めば、どんな仕事も、どんな
人生も、必ずあたたかく、豊かなものになり
ます。
今日もまた、マザー・テレサの言葉を
思い返しながら、目の前の一人に向き合って
いきたいと思います。

感謝。