揺れる心の中で、それでも親は歩き続ける**
最近は男性の育休が取れる会社も増えて
きました。
それでも、社会全体を見ると、まだまだほんの
一部にすぎません。
子どもが小さい頃は、二度と戻らない時間です。
「今しかない」「ちゃんと可愛がってあげたい」
そう思うのは親として当然の気持ちです。
しかし、現実はいつも優しくはありません。
漁師さんや海上自衛隊の方のように、何ヶ月も
家に帰れない仕事だってあります。
家族の時間を大切にしたくても、仕事がそれを
許さないこともある。
胸の奥が痛むような、どうしようもない
現実です。
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“仕事を優先した親”は、本当に間違って
いるのか?
子どもが成長したとき、「大学に行きたい。
でもお金がない…」
そんな状況になれば、親として胸が刺さります。
たとえ小さかった頃に、毎日抱きしめて、
可愛がって、どこかに連れて行ってあげて
いたとしても、子どもは覚えていないかも
しれません。
幼い記憶は、風のように消えてしまうからです。
一方で、「寂しい思いをさせてしまった」
そう悔やみながらも、その間に必死で働いた
対価で、子どもが大きくなってから「やりたい
ことを選べる自由」を渡せる親だっている。
どちらが正しい、どちらが愛情深い。
そんな単純な答えはありません。
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愛の形は、“今”だけでは測れない
子どもの記憶に残るのは、一緒に過ごした
時間だけではなく、「自分のために、大人が
どう生きたか」という姿そのものです。
・そばにいてくれる親の愛も
・遠くで家族のために働き続ける親の愛も
どちらも本物です。
人の人生は、“今”を大事にする愛と、
“未来”に備える愛の両方で成り立っています。
どんな選択をしても、その裏側には必ず「家族
を想う気持ち」があります。
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**未来に答えがあるのではなく、
今日の一歩に答えがある**
親は、正解のない道を歩いています。
今を優先しても、未来を優先しても、迷いが
なくなることはありません。
だからこそ、「今日、自分が選んだ一歩を
大切にすること」
それだけが、唯一できる誠実な生き方なのかも
しれません。
大きくなった子どもは、親の“愛の形”をきっと
受け取ってくれます。
たとえ言葉にしなくても、きっと心のどこかで
わかってくれる。
親の人生は、いつだって迷いながら、それでも
愛を込めて進む道なのだと思います。

感謝。