私たちは、葬儀の経験こそありましたが、
経営の知識はまったくのゼロでした。
経営学を学んだこともなければ、専門家から
助言を受けたこともない。帳簿のつけ方さえ、
最初はわからないところからのスタートでした。
振り返ると、そんな状態で本当にやって
いけるのか──。
不安のほうが大きかったと思います。
それでも当時、ぼんやりと信じていたことが
ありました。
「目の前のお客様に、誠心誠意。自分のことの
ように親切に接していけば、必ず何とかなる」
抽象的で、根拠のない考えかもしれません。
でも、その想いだけは揺らぐことがありません
でした。
当時のトワには事務員もおらず、経理も
素人同然。
今思えば、“前途多難”という言葉がぴったりの
船出だったと思います。
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唯一決めていたこと。それは「真面目にやろう」
そんな心もとない状況の中でも、私たち全員で
一つだけ決めていたことがあります。
「どんなことがあっても、真面目に、誠実に
やろう」
うまくいく保証はない。
正解のやり方もわからない。
それでも、“真面目にやってダメなら、
それは仕方ない。諦めもつく。”
そう思って、とにかく一つひとつ、誠実に
積み重ねていきました。
その姿勢は、今も変わっていません。
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結果は、後からついてくる
葬儀は、一つとして同じものがありません。
ご依頼いただいたお客様には、それぞれに
抱えた“たった一つの辛い現実”があります。
その現実を、少しでも軽くして差し上げること。
心が少しでも前を向けるように寄り添うこと。
それが私たちの仕事であり、使命であると
考えてきました。
そして不思議なもので──
真面目にやることを積み重ねていると、結果は
必ず後からついてきます。
それは19年間の歩みが証明してくれています。
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これからも、変わらないもの
時代が変わり、葬儀の形が変わり、会社としての
環境も変わっていく。
それでも、たった一つ変わらないものがあります。
「真面目に、誠実に。目の前の方の“人生で
最も辛い瞬間”に寄り添うこと」
これだけは、創業時からずっと同じです。
これからも、その姿勢を大切に歩んでいきます。

感謝。