会社に勤めていた頃、私はさまざまな部署で
仕事を経験しました。
その中でも特に印象に残っているのが、葬儀後の
「集金業務」を担当していた時のことです。
集金に伺うと、多くのお客様が静かに、そして
率直に、さまざまなお話を聞かせてください
ました。
葬儀の施行中にはなかなか聞くことのできない、
本音のお気持ちやご家族の想い。
その一つ一つが、私にとって本当に勉強になる
時間でした。
そんな中で、ひとつ意外なことに気づきました。
会社が信頼している何十年もの経験を持つ
ベテラン担当者よりも、研修を終えたばかりの
新卒の担当者のほうが、お客様からの評判が
良いケースが多かったのです。
もちろん例外はあります。
しかし多くのお客様が、こうおっしゃって
いました。
「本当に○○さんにはお世話になりました。
ありがとうございます。」
何度も何度も、深く頭を下げながら感謝の言葉を
伝えてくださる姿に、私は胸を打たれました。
不思議なことに、その“感謝の深さ”は、ベテラン
担当者の時よりも強く感じられることが多かった
のです。
なぜなのだろう――。
そう考え続ける中で、私はひとつの答えに
たどり着きました。
接客で一番大切なのは、経験年数や話し方の
上手さではなく、「一生懸命さ」と「誠実な
気持ち」なのだということ。
慣れていないからこそ真剣で、失敗しないよう
必死で、お客様の言葉一つひとつに心から耳を
傾ける。
その姿勢こそが、お客様の心に届いていたのだと
思います。
この経験は、私にとって何よりの学びとなり
ました。
今、私たちはその初心を忘れないよう、スタッフ
一同、誠心誠意のお手伝いを心がけています。
形式や慣れに流されることなく、「そのご家族に
とって、たった一度のお葬儀」であることを胸に
刻みながら。
これからも初心を決して忘れず、一つ一つの
ご縁に感謝し、努力を続けてまいります。

感謝。