子供のころ自宅がある団地の公園に、毎週決まった日にリヤカーでポン菓子をお爺さん
が売りに来ていました。最近はほとんど見なくなりましたが、お菓子が出来上がる時に
「ポーン」と大きな音がして驚いた記憶があります。
出来上がるまでの時間、そのお爺さんは紙芝居を読んでくれていました。特に
オオカミ少年は面白かったです、オーバーアクションで本当にオオカミが出てきそうな、
話しぶりでした。いつも、そのお爺さんの周りには子供たちの人だかりが、出来て
いました。
そんなある日、若い人がリヤカーを押して来ました。お爺さんが体調を崩して息子さんが
後を継いだそうです。ポン菓子の味はお爺さんが作るよりも甘く美味しかったのを
憶えています。しかし、紙芝居が全然面白くなかったのです、お爺さんが使っていた
同じ紙芝居を読むのですが、面白くなかったです。やがて子供たちは、ポン菓子から
離れて行き、他の遊びに夢中になりました、子供は正直なので、同情で紙芝居を
聞いたりはしません。そして、いつの日か「ポーン」と言う音だけが団地に、むなしく
響いていたのを、子供心に憶えています。
今考えてみると、お爺さんは、ポン菓子の作り方は完璧に息子さんに教えていたけど、
紙芝居の読み方を、教えていなかったのです。
僕たち子供は、ポン菓子だけにお金を払っていたのではなく、紙芝居にお金を払って
いたのかもしれません。
ここに接客の大きなヒントが隠されているような気がします。
我々も、良い葬儀を提供する、それは当たり前の事で、いかにお客様に「感じが
良かった」、「トワに頼んで良かった」と言っていただけるかが、大切だと考えます。
トワの経験豊富なスタッフが、お客様に葬儀の概論を、1~10まで完璧に伝える事
よりも、「やさしいあなたが担当で良かった、ありがとう」と言っていただけるご葬儀の
提供を大切に考えています。
接客マニュアルは、その人間の心の中にある と私達は考えています。
すべてのお客様に 感謝。