■ 世界に誇る木造アーチの名橋
錦帯橋は、山口県岩国市を流れる錦川に
架かる五連の木造アーチ橋です。
その起源はなんと1673年。江戸時代の
岩国藩主・吉川広嘉(きっかわひろよし)
が、流されない橋を求めて造らせたのが
始まりです。
当時の日本には珍しい、アーチを連ねた
構造はまさに職人の知恵と工夫の結晶。
今もなお、釘を一本も使わずに組まれた
構造は、日本の伝統技術の粋を感じ
させます。
■ 四季折々で表情が変わる
春には桜、夏には花火、秋には紅葉、
冬には雪景色。
季節ごとに橋の表情が変わり、どの時期に
訪れても「絵になる」場所です。
特に朝靄の中に浮かぶ錦帯橋は、まるで
水墨画の世界。
思わず深呼吸したくなるような、静かな
時間が流れています。
■ 実際に渡ってみると…
上から見ると、アーチの上に小さな山を
登っていくような不思議な感覚。
木のぬくもりと川のせせらぎが足元から
伝わってきて、自然と心が整います。
橋の向こう側には、ロープウェイで登れる
岩国城も。
展望台から見下ろす錦帯橋もまた絶景で、
時間が許すならぜひ登ってみてください。
■ 地元の宝として
地元の私たちにとって、錦帯橋は「観光名所」
以上の存在です。
子どもの頃の遠足、家族の写真、初デートの
思い出…それぞれの「人生の風景」に
溶け込んでいます。
そして、毎年のように繰り返される修繕や
清掃は、地域の誇りを守る営みでもあります。
今の姿は、**何百年もかけて受け継がれて
きた「想いのかたち」**そのもの。
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錦帯橋は、ただの橋じゃない。
それは、歴史と技術、人と自然、そして
地域の心をつなぐ架け橋。
ふと立ち寄って、歩いて、感じてみて
ください。
そこには、言葉にできない美しさが
あります。

感謝。