「大手になればなるほど安くなる」──これは、
スーパーやショッピングモール、家電量販店など
でよく見かける現象です。規模を拡大すれば
仕入れコストが下がり、人件費や物流コストも
効率化されることで、より安く商品を提供できる
からです。いわゆる「スケールメリット(規模の
経済)」という考え方です。
しかし、葬儀の業界はまったく逆の構造を持って
います。
なぜか?
答えは、「葬儀は大量生産・大量消費ができない
“人の手によるサービス”だから」です。
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◆ 葬儀業界にスケールメリットは働かない
スーパーでは1日数千人に同じ商品を販売しても、
品質は一定。
しかし、葬儀は毎回一つ一つが「オーダー
メイド」。故人やご家族の想いに合わせて内容を
変え、丁寧に準備し、心を込めて運営する必要が
あります。
会館を増やして規模を大きくすると、次のような
「逆のコスト構造」が生じます:
•複数会館の維持管理コスト(空調・清掃・人件
費)
•社内の階層化による人件費の増加
•担当者の育成コスト(人材不足のため、質の維持
が困難)
•本部機能の増強と広告宣伝費の膨張
つまり、**「大手化=コスト増=価格上昇」**と
なりやすいのです。
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◆ 葬儀は「人で選ばれる」業種
お弁当や洗剤はどこで買っても同じですが、
葬儀はそうではありません。
•故人をどう送ってくれるか
•担当者がどこまで親身になってくれるか
•費用は明朗であるか
──これらが重要であり、「どの会社が大きいか」
よりも「どの人が関わってくれるか」が決め手に
なります。
ですから、大手ほど高額で、地元密着の会社の
ほうが良心的な価格で心ある対応をしてくれると
いう構造になるのです。
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◆ 結論:「大きさ」より「真心」
私たちは広告費も抑え、人件費も無駄にかけず、
お客様の負担を減らす努力をしています。
豪華さよりも、あたたかさと安心感を大切にして
います。
“価格の安さ”ではなく、“納得できる価格で、
納得できる内容を”。
それが、本当に選ばれる葬儀社だと私たちは
信じています。

感謝。