子どもの頃、夏といえば扇風機が部屋の真ん中で
回っていました。青や白の羽根がカラカラと音を
立てて、弱・中・強の切り替えしかないシンプル
な機械。それでも十分に涼しいと感じていたし、
むしろ「夏らしさ」を楽しんでいた気がします。
けれど、今の夏は違います。エアコンをつけ
なければ、とても耐えられない猛暑日が続き、
扇風機だけでは到底過ごせない暑さになって
しまいました。
なぜ昔は扇風機だけで過ごせたのか?
昔と今の夏の大きな違いは、やはり「気温」と
「湿度」。私が子どもの頃の夏は、最高気温が
30℃を超えれば「暑いねえ」と言っていたもの
です。35℃を超える日はほとんどなく、夜に
なれば涼しい風が吹いてきて、窓を開ければ
寝られる夜が多かった記憶があります。
今では、連日35℃以上の猛暑日、時には40℃に
迫る日さえ珍しくありません。夜も熱帯夜が
当たり前で、窓を開けてももわっとした熱気が
入ってくるだけ。湿度も高く、じっとりと体に
まとわりつくような空気です。
暑さの質が変わった
もう一つ感じるのは、暑さの「質」が変わった
こと。昔は太陽が照りつける昼間だけが暑く、
日陰や夕方にはちゃんと涼しさがありました。
でも今は、日陰にいても熱気が逃げず、
アスファルトの照り返しやヒートアイランド
現象で、どこにいても息苦しいような暑さが
続きます。
それでも、扇風機の風が好き
もちろん今の私もエアコンのありがたさを痛感して
います。健康のためにも、無理せず使うべきだと
思います。ただ、扇風機の風に当たりながら
スイカを食べたり、うちわであおぎながら縁側に
座ったりした夏の思い出は、今も特別です。
あの頃の夏の涼しさと、扇風機の音を思い出すと、
どこか懐かしく、ちょっと切なくなります。
まとめ
昔の夏が恋しい気持ちはありますが、今の夏は
命に関わる暑さです。昔ながらの扇風機の風を
楽しみながらも、エアコンを上手に使って無理を
せず、体を守ることが大切ですね。
今年の夏も、どうか皆さんご無事で過ごせます
ように。

感謝。