お葬式といえば、白い死装束に身を包んだ故人の
姿を思い浮かべる方も多いでしょう。
白装束は「あの世への旅支度」として古くから
用いられ、ほとんどのお葬式で当たり前のように
準備されてきました。
けれども、実は「死装束はいらない」という
宗派も存在します。
宗教的な理由から、そもそも死装束を着る
必要がないとされているところもありますし、
亡くなった瞬間にすでに救われている、導かれて
いる、という教えを持つ宗派もあります。
そんな宗派では、特別な旅支度をする必要は
ないと考えられ、普段の服や正装のままで
お別れします。
また、宗派に関係なく、家族や本人の希望で
「いつもの服で送りたい」「大好きだった着物で
見送りたい」という選択をする方も増えて
います。
決まった形にとらわれず、故人らしさを大切に
するお葬式は、家族にとっても心に残るものに
なるでしょう。
白装束が当たり前だと思っていた方も、
こうした選択肢があることを知っておくと、
いざという時に安心できるかもしれません。
大切なのは、どの服を着るかよりも、その人
らしい旅立ちを見守ること。
あなたの想いに寄り添うお別れの形を選んで
ください。

感謝。