お墓参りや葬儀で欠かせない「お線香」。
その煙は天へと昇り、故人の魂を迷わず導く
祈りを表します。香りは場を清め、遺族や
参列者の心を落ち着ける役割もあります。
さらに大切なのは、仏教における
「香食(こうじき)」という考え方です。
仏さまは食事を口からではなく「香り」で
召し上がるとされます。
つまり、お線香を供えることは、亡き人や
仏さまに食事を差し上げることと同じ意味を
持つのです。
お線香の一本一本には、感謝や祈りが込め
られています。
「どうぞ召し上がってください」「いつも
見守っていてください」――そんな想いを
煙に託し、私たちは故人とつながり続けて
いるのです。

感謝。