前職でのことです。
「葬儀代が高すぎる」というお客様の声をよく
耳にしました。
私はその声を正直に上司に伝えました。
すると上司はこう言いました。
「確かに高いな。でも全部会社が悪いのか?
うちは一等地にあり、会館の設備も超一流だ。
どこにも負けていない。
…お前のサービスが足りないのではないか?
お前が150万円分のサービスができれば、高い
なんて言われないんじゃないか?」
その言葉に、私ははっとしました。
それから私は、「150万円分のサービス」とは
何かを真剣に考えました。
そして、答えに辿り着きました。
それは——
“故人様は他人じゃなく、自分の身内を全身全霊で
送る気持ちになること”
マニュアルではなく、心。
形式ではなく、想い。
その想いが伝わった時、「高い」ではなく
「ありがとう」と言っていただける。
今でも、あの時の上司の言葉を胸に刻み、
一件一件のご葬儀に、全身全霊で向き合って
います。

感謝。