人は、生きている中で多くの失敗や、辛いこと、
悲しいことを経験します。
楽しいことよりも、苦しいことの方が多いと
感じる人生かもしれません。
それでも私たちは、毎日を生きていかなければ
なりません。
失敗をし、辛い出来事や悲しい現実に直面し、
それを乗り越えていく過程の中で、
どうしても心に残ってしまう出来事があります。
そのひとつが、人との別れです。
別れは、死別だけではありません。
けれど、二度と会えなくなる別れほど、
心に深く残るものはありません。
葬儀の仕事をしていると、ご家族様からよく、
こんな言葉を聞きます。
「もっと話をしておけばよかった」
「忙しいを理由に、会いに行かなかった」
「ちゃんと、ありがとうを言えなかった」
そのお気持ちは、痛いほど分かります。
別れの後にどれほど後悔しても、
時間を巻き戻すことは出来ません。
私自身も、両親を亡くしました。
今、生きていてくれたなら、してあげたかった
こと、話したかったことが、いくつもあります。
だからこそ、葬儀の仕事に携わる中で、
いつも強く思うのです。
後悔をゼロにすることは出来なくても、
後悔を少しでも減らすお手伝いは出来ると。
お別れの時間を、ただの儀式にしないこと。
最後に、しっかり顔を見て、触れて、
言葉をかける時間を持つこと。
それだけで、その後の人生が変わる方を、
私たちは何人も見てきました。
別れは、誰にとっても辛いものです。
でも、「出来ることはしてあげられた」
そう思えるお別れは、悲しみの中に、確かな
救いを残します。
今、そばにいる大切な人には、まだ出来ることが
あります。
まだ伝えられる想いがあります。
そして、いつか必ず訪れるその時には、
後悔ではなく、感謝を伝えられるお別れが出来る
ように。
私たちは、そのためのお手伝いをしています。
反省はしても、後悔を残さないために。
それが、私たちが葬儀の仕事に込めている
一番大切な想いです。

感謝。