私たちの暮らしは、さまざまな数字によって
成り立っています。
売上、利益、件数、そして商品の価格。
数字は誰の目にも明確であり、物事を判断する
うえで大切な基準となります。
葬儀においても同じです。
葬儀代金は、目に見える数字です。
しかし、その金額に見合うだけの満足感や
納得感を、ご遺族が得られたかどうか。
それを数字で正確に測ることはできません。
ご遺族をお迎えする際のスタッフの表情や
言葉遣い。
悲しみに寄り添う、さりげない気配り。
一人ひとりの親切な対応や、礼節をわきまえた
立ち振る舞い。
故人様への敬意が伝わる司会進行。
厳粛さの中にも温かさを感じられるセレモニ
ー。
そして、葬儀を終え、霊柩車で火葬場へと
向かう道中。
車の運転ひとつ、言葉をかけるタイミング
ひとつにも、ご遺族への思いやりは表れます。
その一つひとつは、決して数字で表せるもの
ではありません。
しかし、そうした小さな心配りの積み重ね
こそが、葬儀全体の価値をつくり上げていく
のだと思います。
どれほど立派な祭壇を飾っても、どれほど豪華
な式場を用意しても、そこに人の温もりが
なければ、心に残る葬儀にはなりません。
反対に、たとえ小規模な葬儀であっても、
スタッフ一人ひとりが誠意を尽くし、故人様と
ご遺族に真摯に向き合うことで、深い満足感と
納得感を生み出すことができます。
葬儀代金が高いか安いか。
それを決めるのは、金額そのものだけではない
はずです。
「この葬儀社にお願いして、本当によかった」
ご遺族が心からそう感じてくださったとき、
初めて葬儀代金という数字に、それだけの価値
が生まれるのではないでしょうか。
私たちは日々、葬儀件数や売上という数字を
追いかけています。
企業である以上、それは決して避けて通れない
大切なことです。
しかし、忘れてはならないことがあります。
数字を追いかけるあまり、数字では測れない
大切なものを見失ってはならない。
お客様からいただく一円一円の向こう側には、
私たちを信頼し、大切な方との最後のお別れを
託してくださったご遺族の思いがあります。
その信頼に応えるのは、数字ではなく、私たち
一人ひとりの仕事に対する姿勢です。
数字とは、決して数字だけで成り立っている
ものではありません。
数字とは、数字で測ることのできない無数の
心配りと誠意、その積み重ねによって
成り立っているものなのです。
だからこそ、私たちが本当に大切にすべき
ものは、目の前の数字だけではなく、その数字
の向こう側にある人の心なのだと思います。
数字に表れるのは結果。数字に表れないもの
こそ、その結果を生み出す本当の価値なの
だと思います。

感謝。