以前、ご住職のご法話を聞かせていただく機会が
ありました。
その中で、とても印象に残るお話がありました。
ご住職のお寺には、時々このような相談に
来られる方がいるそうです。
「先祖が迷っている気がするので、お祓いを
してほしい」
「供養が足りないから、先祖が苦しんでいる
のではないか」
「何か悪いことが続くのは、先祖が成仏して
いないからではないか」
このようなお話をされる方は、決して少なくない
そうです。
しかしご住職は、はっきりとこうおっしゃい
ました。
「ご先祖様は迷っていません。」
そして続けて、「迷っているのは、ご先祖様で
はなく、今を生きている自分の心です。」
とお話されました。
現在の自分の境遇に納得がいかない。
思い通りにいかないことが続く。
不安や不満が心の中に積もっていく。
すると人は、その原因を外に求めてしまいます。
ご先祖様のせいではないか。
供養が足りないのではないか。
何か悪いものがついているのではないか。
けれど本当は、迷っているのはご先祖様ではなく、
自分自身の心なのだと。
その言葉を聞いたとき、とても深い教えだと
感じました。
ご先祖様は、私たちを迷わせるためにいるのでは
なく、今を生きる私たちを見守ってくださって
いる存在です。
だからこそ大切なのは、何かを恐れることでは
なく、今をしっかり生きること。
感謝の気持ちを忘れないこと。
そして、自分の心を整えること。
ご住職のお話を聞いて、改めてそう感じました。
葬儀のお手伝いをさせていただく中で、
私たちは多くのご縁をいただき、多くの教えを
いただいています。
これからも一つひとつのご縁を大切にしながら、
心を整えて、日々を過ごしていきたいと思います。
本日も学びをいただけたことに、心より
感謝いたします。

感謝。