人が亡くなるということは、とても悲しいこと
です。
できることなら、そんな出来事は起きてほしく
ない。
誰もがそう思います。
けれど、長く葬儀の仕事をしていると、人の死
をきっかけにしか生まれない光景があること
にも気づかされます。
たとえば通夜の夜。
遠方に住み、普段はなかなか会うことのでき
ない兄弟や親戚が集まります。
何年ぶりかに顔を合わせる人もいます。
最初は少しよそよそしくても、故人様の思い出
を話しているうちに、「そういえば、昔こんな
ことがあったよね」「あの時は本当に大変
だったな」そんな話が次々と出てきます。
気がつけば夜中になり、誰も寝ずに語り合って
いた。
葬儀の現場では、そんな光景を見ることがあり
ます。
もし誰かの死がなければ、その人たちは、
同じ場所に集まることすらなかったかもしれ
ません。
ましてや、一晩中昔話をすることなどなかった
かもしれません。
不思議なことだと思います。
亡くなった方は、もう言葉を発することは
できません。
それでも仏様となって、家族や親戚をもう一度
集めてくれる。
そして、「たまにはみんなで顔を合わせ
なさい」「兄弟、仲良くしなさい」
「昔のことを思い出しなさい」
そんなふうに、最後の役目を果たしているよう
に見えることがあります。
葬儀というと、悲しく、静かなものだと思われ
がちです。
もちろん涙もあります。
しかしその一方で、久しぶりの再会があり、
笑い声があり、昔話があり、途切れていた
ご縁が再びつながることもあります。
私はそれも、葬儀の大切な意義のひとつだと
思っています。
一人の人が亡くなる。
そのことをきっかけに、普段ではありえない
人たちが集まり、普段ではありえない時間を
一緒に過ごす。
そしてまた、新しいご縁の輪が広がっていく。
亡くなった方を送るだけではない。
残された人たちを、もう一度つないでくれる。
それもまた、仏様が私たちに残してくださる
最後の贈り物なのかもしれません。
トワ家族葬ホールは、そんなご家族の時間も
大切にしたいと思っています。

感謝。