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彼岸花が咲く頃

秋になると、田んぼのあぜ道や川沿いに、

真っ赤な彼岸花が咲き始めます。

毎年ほぼ同じ頃に、誰に教えられたわけでも

ないのに、すっと茎を伸ばして花を咲かせる。

見慣れた花なのに、不思議と目を引きます。

彼岸花という名前は、お彼岸の頃に咲くこと

から付いたと言われています。

別名は「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」。

昔からお墓の近くや田んぼのあぜ道などで

見かけることが多く、どこか懐かしさを感じる

花でもあります。

お彼岸になると、お墓参りに行かれる方も多い

と思います。

お墓の前で手を合わせながら、「元気にして

いますよ」

「こんなことがありましたよ」と、心の中で

話しかける。

返事が返ってくるわけではありません。

それでも、不思議と少し気持ちが落ち着くこと

があります。

ご先祖様や亡くなった大切な人を思い出すこと

は、特別なことではないのかもしれません。

彼岸花を見て思い出す。

好きだった食べ物を見て思い出す。

昔よく聞いた歌を耳にして思い出す。

そんな何気ない瞬間に、その人は今でも私たち

の心の中に現れます。

彼岸花は、花が咲いている時には葉がなく、

花が終わってから葉が出てきます。

花と葉が同じ時期に姿を見せないことから、

「葉見ず花見ず」と呼ばれることもあるそう

です。

毎年咲いて、季節が過ぎると静かに姿を消し、

また次の年に花を咲かせる。

その姿を見ていると、季節は巡り、人の思いも

また受け継がれていくように感じます。

今年、彼岸花を見かけたら、ほんの少し

だけ、 大切な人のことを思い出してみては 

いかがでしょうか。

それもまた、一つの供養なのかもしれません。

感謝。


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