10月に入り、朝晩はずいぶん過ごしやすく
なってきました。
秋の風を感じた時、どこからか金木犀の香り
がした時、夕暮れの空を見上げた時。
そんな何気ない瞬間に、もう会えなくなった
大切な人のことを、ふと思い出すことがあり
ます。
「この季節が好きだったな」
「こんな景色を一緒に見たな」
「あの時、こんなことを話したな」
人の記憶というものは不思議なもので、普段は
心の奥にしまわれていても、香りや音、季節の
移り変わりをきっかけに、突然よみがえって
くることがあります。
そして思い出したその瞬間、亡くなった方は、
ほんの少しだけ私たちのそばに帰ってきて
くださるのかもしれません。
供養というと、お墓参りや法要を思い浮かべる
方も多いと思います。
もちろん、それも大切なことです。
でも私は、故人を思い出すことも、一つの供養
なのではないかと思っています。
「あの人はこんな人だった」
「あの時は楽しかった」
「ありがとう」
そう心の中で語りかけるだけでも、大切な方
とのご縁がなくなることはありません。
秋は、少しだけ立ち止まって、昔を思い出し
たくなる季節です。
忙しい毎日の中で、今日はほんの少しだけ、
大切な人のことを思い出してみてはいかが
でしょうか。

感謝。