家族葬が主流になった背景 – 時代の変化と
共に変わる葬儀の形
近年、葬儀の形は大きく変化し、従来の
大規模な一般葬から、「家族葬」 へと
移行する傾向が強まっています。かつては
多くの弔問客を招いて故人を送り出す
ことが一般的でしたが、今では 「家族だけで
静かに送りたい」 という考えが主流に
なりつつあります。では、なぜ家族葬が
これほどまでに広がったのでしょうか?
その背景を探っていきます。
1. 社会の変化と人間関係の希薄化
昔は、地域社会や親戚同士の結びつきが
強く、葬儀は「故人を広く弔う場」として
機能していました。しかし、時代とともに
社会の構造が変化し、以下のような傾向が
見られるようになりました。
• 地域のつながりの希薄化
→ 昔のように近隣住民が葬儀に参列する
ことが少なくなった
• 親族関係の変化
→ 核家族化が進み、親戚付き合いが
減少した
• 仕事・生活の多忙化
→ 参列の負担が増し、葬儀への出席者が
減少
これにより、形式的に大勢を呼ぶよりも、
本当に近しい人だけで静かに見送りたい
という意識が高まったのです。
2. 経済的な負担の軽減
従来の一般葬は、通夜・告別式・会食など、
多くの費用がかかるものでした。しかし、
家族葬の登場によって 経済的負担を
軽減する ことが可能になりました。
• 一般葬の費用相場:100万円~200万円
• 家族葬の費用相場:30万円~80万円
一般葬では会場の設営費用、飲食接待費、
香典返しなど、さまざまな追加費用が
発生しますが、家族葬では 必要最小限の
費用で故人を送ることができる ため、
多くの家庭で選ばれるようになりました。
3. コロナ禍による葬儀の縮小
2020年以降の 新型コロナウイルスの
影響 により、葬儀の形が大きく
変わりました。
• 感染リスクを避けるため、少人数での
葬儀が推奨された
• 通夜を省略し、一日葬や直葬が増加
• オンライン葬儀の導入が進み、
遠方からの参列が減少
コロナ禍を機に、「無理に大勢を集める
よりも、家族で静かに送りたい」という
意識がさらに強まり、家族葬が定着しました。
4. 故人との時間を大切にできる
家族葬の最大の特徴は、「本当に親しい
人だけで、ゆっくりとお別れができる」
ことです。一般葬では多くの弔問客に
対応するため、遺族が慌ただしく
動かなければならず、故人との最後の
時間をじっくり過ごすことが難しい
場合もあります。
しかし、家族葬では
• 形式にとらわれず、自由な形で送る
ことができる
• 故人との最後の時間を、心穏やかに
過ごせる
• 遺族の負担を軽減できる
といったメリットがあり、「葬儀をする意味」
そのものが見直されつつあります。
5. 香典や参列のマナーに対する変化
昔は「香典を持って参列するのが当たり前」
でしたが、最近ではその文化も変わりつつ
あります。
• 香典返しの負担を減らしたい
• 弔問客の対応を気にせず、ゆっくり
と故人を偲びたい
• お知らせを限定することで、
親しい人だけに来てもらいたい
こうした理由から、家族葬では「香典不要」
「訃報を最小限にする」といったスタイルが
増えています。
6. 今後の葬儀のあり方
家族葬の広がりとともに、今後はさらに
自由な葬儀の形が増えていくと考えられます。
主流になりつつある新しい葬儀のスタイル
• 一日葬:通夜を省略し、告別式
のみを行う
• 直葬(火葬式):式を行わず、
火葬のみで見送る
• オンライン葬儀:遠方の家族や
知人が、リモートで参加できる
また、音楽葬や自宅葬など、「故人らしい
送り方」を求める人も増えており、
葬儀の形はますます多様化しています。
まとめ
家族葬が主流になった背景には、社会の
変化、経済的な負担の軽減、コロナ禍の
影響、そして「よりシンプルで心の
こもったお別れをしたい」というニーズの
高まり があります。
これからの時代、葬儀は単なる儀式ではなく、
「本当に大切な人と、最後の時間を
どう過ごすか」に重点が置かれるように
なっていくでしょう。
トワ家族葬ホール岩国でも、こうした
ニーズに寄り添い、ご遺族が心穏やかに
お別れできるよう、最適な形を提案して
まいります。

感謝。