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「享年」と「行年」の違いをご存じですか?

お位牌やお墓などを見ていると、「享年

(きょうねん)」や「行年(ぎょうねん)」と

いう文字を目にすることがあります。

どちらも亡くなられた方の年齢を表す際に

使われる言葉ですが、実は、その使い方には

寺院や宗派、地域によって違いがあります。

一般的には、「享年」とは、「天から享けた

年数」という意味で、昔ながらの「数え年」で

表すことが多いとされています。

一方、「行年」は、この世で生きた年数を

意味し、満年齢で表すことが多いと説明されて

います。

ただし、これは絶対的な決まりでは

ありません。

寺院によっては享年を満年齢で、あるいは行年

を数え年で記されることもあります。

そのため、「享年だから必ず数え年」

「行年だから必ず満年齢」とは言い切れない

ようです。

では「数え年」とは、どのような数え方なので

しょうか。

私たちが普段使っている満年齢は、生まれた時

を0歳として、誕生日を迎えるたびに1歳ずつ

年齢を重ねます。

それに対して数え年は、生まれた時を1歳と

し、その後は誕生日ではなく、元日を迎える 

たびに1歳を加えていきます。

そのため亡くなられた時期によっては、満年齢

より1歳、場合によっては2歳多い年齢が

お位牌に記されることがあります。

例えば、満80歳で亡くなられた方の

お位牌に、「享年八十一」あるいは時期に

よって「享年八十二」と書かれていても、

必ずしもお寺様が年齢を間違えたわけでは

ありません。

昔から伝わる数え年による表記である可能性が

あります。

また、ご法事の数え方にも少し似たところが

あります。

亡くなられて満1年で「一周忌」。

満2年で「三回忌」。

満6年で「七回忌」。

そして、満12年で「十三回忌」となります。

一周忌だけは「周忌」と呼び、その後は

亡くなられた年を一回目として数えるため、

三回忌は亡くなられて2年後、七回忌は6年後と

なります。

年忌法要についても、宗派や地域によって

二十三回忌、二十五回忌、二十七回忌など、

勤め方に違いがあります。

私たち葬儀に携わる者も、時折ご家族から、

「位牌の年齢が違うのですが」と尋ねられる

ことがあります。

そんな時、大切なのは、どちらが正しい、

間違っていると簡単に決めつけないことだと

思います。

お位牌や過去帳には、それぞれのお寺や 

ご家庭が大切に受け継いできた習慣があり

ます。

分からないことがございましたら、まずは

菩提寺のご住職にお尋ねになられるのが一番

良いと思います。

昔から受け継がれてきた仏事には、普段 

何気なく目にしている文字や数字にも、

長い年月の中で培われてきた意味や習慣が 

あります。

知ってみると、お位牌を見る目も、少し変わる

かもしれません。

感謝。


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