仏教の大切な法要のひとつ「四十九日」。

この日を境に、亡くなった方の魂が成仏すると

考えられており、葬儀のあと最も重要な節目と

されています。

ところが一部の地域やご年配の方の間で

「四十九日が三月にまたがると良くない」

という言い伝えが聞かれることがあります。

本当に良くないのでしょうか？

結論から言えば、これは迷信に過ぎません。

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【そもそもなぜ“三月にまたがるとよくない”と

言われるのか？】

この迷信の背景には、旧暦の影響や「年度の

変わり目」という意識が関係していると考えられ

ます。

• 「三月を越すと“世代を越える（死が連鎖

する）”」という語呂合わせ的な解釈

• 「四十九日は、たまたま四と九という縁起が悪いと

される数字が重なり、三月（みつき→身つき→身につく）

と縁起が悪いことが身につくと言う語呂合わせから

来ているという説もあります。

ですが、これらはすべて仏教の正式な教えとは

無関係です。

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【仏教的には、四十九日は「命日から数えて

49日目」が正解】

仏教では、人が亡くなってから49日間を「中陰（

ちゅういん）」と呼びます。

この期間に7日ごとに裁きを受け、49日目に

極楽浄土へ旅立つとされるため、命日を含めて

49日目に法要を営むのが基本とされています。

→ それが何ヶ月にまたがるかは、一切問題ではあり

ません。

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【“日にち”や“月”よりも大切なこと】

仏教において重要なのは「形」よりも「心」です。

• どんな日に営んだとしても、心を込めて

供養することが何よりの功徳。

• 家族が集まり、故人を偲び、感謝と祈りを

捧げる時間が何より尊いのです。

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【もし親族から指摘されたら？】

迷信とわかっていても、親族から「三月をまたぐ

のは避けた方が…」と言われるケースもあります。

その場合は、

「仏教的には関係ないと聞いていますが、

皆さんが気持ちよく参列できるよう調整しますね」

と柔らかく伝え、日程を前倒しするなど配慮する

のも一つの方法です。

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【まとめ】

• 「四十九日が三月にまたがるとよくない」は

迷信です。

• 仏教では命日から49日目に行うことが最も

大切で、月をまたぐかどうかは関係ありません。

• 大切なのは、日程ではなく、**故人を

思う“心”**です。

正しい知識で、安心して故人を送り、

ご家族の心にも区切りと平穏が訪れることを

願っています。

感謝。